全粒粉パンは普通の食パンと比較して
- 糖質が低い
- カロリーが低い
詳しい数値を見ていきましょう。
全粒粉パンの糖質・カロリーを小麦粉の食パンと比較
全粒粉パンの方が小麦粉のパンより
- 糖質が低い
- カロリーが低い
まず、糖質を100gあたりで比較すると
- 全粒粉パン
-
40.5g
- 小麦粉パン
-
43.9g
と、全粒粉パンの方が低いことがわかります。
次にカロリーを100gあたりで比較すると
- 全粒粉パン
-
251kcal
- 小麦粉パン
-
256kcal
と、こちらも全粒粉パンの方が低いことがわかります。
参考:
全粒粉パン – 一般成分表|食品成分データベース
食パン(リッチタイプ) – 一般成分表|食品成分データベース
全粒粉パンはgi値が低い『低GI食品』
GI値を比較すると
- 全粒粉パン
-
GI値50
- 小麦粉パン
-
GI値90
と、小麦粉パンより大幅に低いことがわかります。
GI値は『食後の血糖値の上昇度合い』を示す数値で、低いほど血糖値の上昇が緩やかです。
血糖値の上昇が緩やかだと、インスリンの分泌が抑えられます。
インスリンは糖分を脂肪に変えて、体に溜め込む働きをするので、大量に分泌されると太りやすくなってしまいます。
血糖値の上昇を緩やかにする全粒粉は『低GI食品』と呼ばれています。
参考:
全粒粉の健康パワー | 日清製粉グループ
同じ量の糖質でも、血糖値が上昇する速度が違う!?|大塚製薬
全粒粉パンのダイエット効果と健康のメリット/糖質が低いだけじゃない
全粒粉パンのメリット・良い効果は
- ダイエット効果
- 血糖値の上昇を抑える効果
- 腸内環境を整える効果
全粒粉パンにダイエット効果がある理由は主に2つ。
全粒粉はザクザクとした噛み応えが特徴的で、小麦粉のパンより咀嚼回数が増えます。
咀嚼回数が多いほど満腹感を得やすくなり、
「少ない量で満足する=摂取カロリーを抑えられる」効果が期待できます。
また全粒粉は小麦粉よりも食物繊維が豊富で消化吸収に時間がかかります。
満腹感が持続する時間が長く、余計な間食を防ぐ効果もあります。
血糖値の上昇を抑える効果は、ダイエット面でも健康面でもメリットがあります。
血糖値が急上昇すると太りやすくなるほか、血管を傷つけたり糖尿病の原因になったりと、体への負担が大きいです。
血糖値の上昇を緩やかにする食品を取り入れることで、太りにくくなり糖尿病を予防することができます。
また全粒粉には食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える効果もあります。
全粒粉パンでダイエットするなら、全粒粉の割合に注目
全粒粉の割合が少ないと…
ダイエット効果・健康効果が期待できない
全粒粉パンでも全粒粉の割合が少ないと
- カロリーが高くなる
- 糖質が高くなる
- GI値が高くなる
- 食物繊維が少なくなる
と、全粒粉パンのメリットを得られなくなってしまいます。
これまで比較してきた数値は『全粒粉の割合が100%』のパンです。
しかし市販の全粒粉パンは全粒粉の割合が10~20%未満のものがほとんど。
特にダイエット目的で全粒粉パンを食べる場合、市販のパンでは思ったような効果を得られないことが考えられます。
ダイエットや健康目的で全粒粉パンを食べるなら、全粒粉100%のパンを選ぶのがおすすめです。
ただし全粒粉100%のパンは専門店のネット通販など、近場で手軽に購入できないのがネック。
その点、手作りなら自由にアレンジでき、材料もスーパーなどで手に入れやすいのでおすすめです。
レシピ:HB☆100%全粒粉メープルシロップパン
このレシピではホームベーカリーを使用しています。
全粒粉100%でもフワフワに膨らむパンレシピです。
砂糖の代わりにメープルシロップを使用しているため、小麦粉・砂糖のみ使用したパンより栄養価が高くなります。
レシピ:全粒粉100%パン_早焼きで(HB)
このレシピではホームベーカリーを使用しています。
メーカー推奨の全粒粉コースを使わなくてももふかふかに仕上がります。
材料を入れて焼くだけですのでとても簡単に焼くことが出来ます!
全粒粉とごま油の香ばしさを楽しめます。
レシピ:サンドイッチに最適♪全粒粉の角食パン
砂糖・バター不使用のずっしりとした全粒粉パンのレシピです。
噛み応えと腹持ちがしっかりあるのでダイエット中に食べるパンとして最適ですね。
サンドイッチにすれば一食のボリュームにも満足出来そうです!
レシピ:全粒粉100%のまるパン
素朴な味わいを楽しめる全粒粉100%のパンレシピです。
中にあんこを入れてあんぱんにしたり、サンドイッチにしてアレンジも自在。
噛みごたえもしっかりあって、噛めば噛むほど香ばしさが広がります!
全粒粉パンにデメリットはある?
全粒粉が体に悪いといわれる理由は
- フィチン酸が含まれている
- 消化に時間がかかる
- 残留農薬の心配がある
全粒粉パンのデメリットは、日々の食生活に取り入れる分には問題がないと言われています。
デメリット①:フィチン酸が含まれている
フィチン酸は本来、体に不要な毒素をデトックスしてくれる『キレート作用』を持つ体にいい酸です。
大量に食べ過ぎると必要な栄養素まで排出してしまうデメリットがあります。
しかし、日々の食生活に取り入れる程度の量で、普段からバランスの良い食事を摂っていれば問題ないとされています。
極端に偏った食事で食べ過ぎると体に悪いのは、全粒粉に限らずどの食材でも同じですね。
参考:
フィチン酸成分情報|わかさ生活
玄米とフィチン酸について|かわしま屋
デメリット②:消化に時間がかかる
消化に時間がかかる点も、通常であれば間食を防げるなどダイエットに良い効果を発揮します。
しかし、消化器官が発達しきっていないお子さんや胃腸が弱い方には負担になってしまう場合もあります。
小さなお子さんにあげる際や、胃腸が弱い方は食べる量を少なめに調整するとよいでしょう。
デメリット③:残留農薬の心配がある
全粒粉パンは、小麦の表皮や胚芽をまるごと挽いた全粒粉が使われています。
表皮は一番外側の皮をむいてすぐのところにある部位です。
そのため、さらに内側の胚乳だけを挽いた小麦粉より農薬が残留している可能性が高くなります。
ですが、国で定めている基準を満たしたものだけを販売しているので、健康へのデメリットはないと言ってよいでしょう。
それでも不安な場合は、無農薬の全粒粉や全粒粉パンを選ぶと安心です。
参考:
残留農薬|厚生労働省
パンにグリホサートが残留していると聞きましたが、大丈夫ですか?
コンビニやスーパーでも買える!低糖質な全粒粉パン
市販の低糖質パンが買える場所は
- ネット通販
- コンビニ
- スーパー
- コストコなどのショッピングセンター
コンビニやスーパーなど、身近な場所でも低糖質パンや全粒粉パンを購入することができます。
ネット通販なら、大手パンメーカーのものから地方のパン屋さんのネットショップまで幅広く商品を選ぶことができます。
コンビニでも各ショップが独自に低糖質パンや全粒粉パンシリーズを展開しており、手軽に購入することができます。
スーパーではパスコやヤマザキなど、大手パンメーカーの食パンが主に販売されています。
ただしコンビニやスーパーで買える市販の全粒粉パンは、全粒粉の割合が20%以下のものがほとんどです。
全粒粉よりも強力粉の割合が多いので、GI値が普通のパンと変わらない『高GI食品』になってしまっているケースもあります。
ダイエットや糖質制限のために全粒粉パンを選ぶなら、全粒粉の割合に注目して選びましょう。
低糖質パンは糖質量をパッケージに書いてくれていることも多いので、糖質量を目安にするとよいでしょう。
参考:
7プレミアム全粒粉入りくるみパン
麦のめぐみ 全粒粉入り食パン|Pasco
ミックスサンド(全粒粉入りパン使用)|ローソン
全粒粉パンとライ麦パン、どちらが糖質が低い?
全粒粉パンの方が糖質が低い
全粒粉パンとライ麦パンの糖質を100gで比較すると
- 全粒粉パン
-
41g
- ライ麦粉パン
-
47.1g
と、全粒粉パンの方が低いことがわかります。
ライ麦パンも全粒粉と似た栄養が豊富でダイエットに効果がある食品です。
ダイエットや糖質制限目的で選ぶなら、より糖質が低い全粒粉パンを選ぶのがおすすめです。
参考:
全粒粉パン – 一般成分表|食品成分データベース
ライ麦パン – 一般成分表|食品成分データベース
全粒粉パンとライ麦パン、どちらがGI値が低い?
ライ麦パンより
全粒粉パンの方がGI値が低い
ライ麦パンと全粒粉パンのgi値を比較すると、
- 全粒粉パン
-
GI値50
- ライ麦パン
-
GI値58
と、全粒粉の方が低いことがわかります。
血糖値の上昇度合いをあらわすGI値によって、
- 低GI食品(GI値~55)
- 中GI食品(GI値56~69)
- 高GI食品(GI値70~)
の3種類に分類されます。
全粒粉は低GI食品なので、太りにくくなる効果や糖尿病予防などの効果が特に得やすい食品と言えます。
ライ麦パンは中GI食品ですが低GI食品にかなり近い数値なので、全粒粉パンと同じような効果が得られます。
参考:
低GI値の食品がおススメ|抗糖化コラム
グライセミックインデックス(GI)の有用性と問題点
「全粒粉パン 糖質」についてのまとめ
この記事では「全粒粉パンの糖質」についてまとめました。
全粒粉で作られたパンは、小麦粉で作られたパンに比べて糖質・カロリーともに低くなります。
数値でみると、小麦粉100%のパンはカロリー365kcal・糖質69gに対して、全粒粉100%のパンはカロリー328kcal・糖質57g程度となります。
また全粒粉はGI値が低いため、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、食べ過ぎ防止に役立ち、ダイエット中の人にも適しています。
全粒粉パンを選ぶ際には、小麦粉が多くブレンドされているものよりも、全粒粉の配合率が高いものを選ぶとよいでしょう。
なお全粒粉パンには、Pascoの全粒粉食パンや、セブンイレブンの7プレミアム全粒粉入りクルミパンがあります。
上記に、全粒粉パンのおすすめレシピも紹介しているので、参考にしてみてくださいね。