全粒粉パンに含まれる
- 食物繊維
- ビタミン
- ミネラル
- 鉄分
が、健康に良く、ダイエット効果を発揮します。
それぞれの詳しい効果を見ていきましょう。
全粒粉パンは体にいい/健康にどんな効果がある?
全粒粉パンの健康効果は
- 血糖値の上昇を抑える
- 糖尿病リスクの低減
- 腸内環境の改善
- 高血圧予防
全粒粉パンに含まれる栄養素の中でも、食物繊維は特に健康に良い効果があります。
参考:
全粒粉の健康効果|ニップン
全粒粉が健康に与える影響|日東富士製粉
全粒粉パンは糖尿病リスクを下げる/gi値が低い
全粒粉パンは
- gi値が低い
- 血糖値の上昇を抑える
- 糖尿病のリスクを下げる
食後の血糖値の上昇度合いを示すgi値を比較すると
- 全粒粉パン
-
GI値50
- 小麦粉食パン
-
GI値90
と、全粒粉パンが大幅に低いことがわかります。
参考:
絵で見て知る全粒粉 | 日清製粉グループ
GIについて学ぼう|大塚製薬
gi値が低い食品は血糖値の上昇が緩やかになり、当の吸収を抑える働きをしてくれます。
食事を摂ると、食事から摂取されたブドウ糖の影響で一時的に血糖値が上昇します。
この血糖値の上昇が急だとインスリンが大量に分泌され、その働きにより糖を体に溜め込んでしまうようになります。
これが原因で太りやすくなるため、gi値が高い食品は太りやすいと言われています。
また、血糖値の上昇が緩やかになることで、高血糖が原因で発症する糖尿病のリスクを減らす効果があると言われています。
全粒粉パンはダイエットにも効果的/食物繊維が豊富
全粒粉パンのダイエット効果は
- 血糖値の上昇を抑えて太りにくくなる
- 満腹感が持続して間食を防げる
- 咀嚼回数が増えて少ない量で満足できる
- 腸内環境が整う
全粒粉パンに含まれる食物繊維が、これらのダイエット効果を発揮します。
食物繊維が多い食品はgi値が低く、血糖値の上昇を抑えてくれる効果があります。
また食物繊維は消化吸収に時間がかかるため、食後の満腹感が長く持続するのも特徴です。
カロリーと脂質が普通のパンより低い
100gあたりでカロリーと脂質を比較すると、
- 全粒粉パン
-
251kcal
- 小麦粉パン
-
256kcal
と、いずれも小麦粉のパンより低いことがわかります。
参考:
全粒粉パン – 一般成分表|食品成分データベース
食パン(リッチタイプ) – 一般成分表|食品成分データベース
ただし全粒粉パンは『どれだけ食べても太らない』『食べれば痩せる』食品ではないので注意が必要です。
全粒粉が使われているためダイエットに効果的ですが、バターや牛乳などの脂質・カロリーを多く含む食材は小麦粉のパンと同じように使われています。
小麦粉のパンを食べるよりもダイエットの助けになる効果がたくさんある食品として、うまく食事に取り入れるようにしましょう。
全粒粉パンの美容効果/美容に良い栄養が豊富
全粒粉パンに含まれる美容に良い栄養素は
- 食物繊維
- ビタミンB群
- カリウム
食物繊維は腸内環境を整えて、お通じをよくする効果があります。
腸内環境が荒れることで、肌荒れなどの肌トラブルも起きやすくなります。
腸内環境を整えることで肌トラブルを防ぐことができます。
また、ビタミンB群のうちビタミンB2はニキビや口内炎など、肌や顔周りのトラブルに効果を発揮します。
カリウムには余分なミネラルを排出してむくみを防ぐ効果があります。
参考:
全粒粉の健康効果|ニップン
便秘になるとニキビや肌あれになりやすいのはどうして?|腸活ナビ
全粒粉パンにはグルテンが含まれる
全粒粉パンにはグルテンが含まれています。
全粒粉は小麦粉の表皮や胚芽も丸ごと挽いたものです。
健康に良い=グルテンフリー食品ではないので、アレルギーやグルテンフリーを実践している方は注意が必要です。
全粒粉パンは体に悪い?効果とデメリット
全粒粉パンが体に悪いといわれる理由は
- フィチン酸が含まれている
- 消化に時間がかかる
- 残留農薬の心配がある
体に良い全粒粉パンにもデメリットがありますが、どれも日々の食事では影響がないと言われています。
フィチン酸が含まれている
フィチン酸は、必要な栄養素を体に吸収しやすくし、不要な毒素をデトックスする『キレート作用』があります。
不要な毒素をデトックスしてくれる良い作用なのですが、食べ過ぎると必要な栄養素(亜鉛・ミネラル・カルシウムなど)まで排出してしまう可能性があります。
ですが、日々の食事に全粒粉パンを取り入れる程度では影響がないと言われています。
デメリットと言われるフィチン酸ですが、抗酸化作用や貧血予防など、体に良い作用も多くあります。
大豆や玄米、米ぬかなどが体に良いのは、フィチン酸が含まれているためでもあります。
参考:
フィチン酸成分情報|わかさ生活
玄米とフィチン酸について|かわしま屋
消化に時間がかかる
食物繊維は基本的に体に良い栄養素です。
ただし、食物繊維は消化吸収に時間がかかる栄誉素でもあります。
消化器官が弱い方や消化器官が発達しきっていないお子さんが食べ過ぎると、消化器官に負担がかかってしまうことがあります。
ちなみに1日に摂りたい食物繊維の目安は一般成人で
- 男性
-
21g
- 女性
-
18g
と、厚生労働省で定められています。
全粒粉パン1枚当たり(約60g)に含まれる食物繊維量は4.5gです。
1日の摂取量を満たすためには、全粒粉パンを4~5枚食べる必要があります。
1食で食べる食パンの枚数を考えれば、毎日のパンを全粒粉に置き換える程度であれば摂り過ぎになることはないでしょう。
また消化吸収に時間がかかる=『腹持ちの良さ』というメリットでもあります。
適度に食べることでダイエットに効果を発揮してくれます。
残留農薬の心配がある
全粒粉は小麦の殻である表皮ごと挽いて作られています。
殻を取って内側の胚乳だけ挽いている小麦粉を使ったパンと比べると、どうしても残留農薬の可能性が高くなります。
特に輸入品は『ポストハーベスト処理』と呼ばれる処理が行われており、国産のものより残留農薬が出やすいと言われています。
ポストハーベスト処理は、輸出入に虫がつかないように収穫後に農薬を散布する方法です。
国産の小麦では行われていない処理なので「輸入品は危険」と誤解されてしまいますが、輸入品に設けられた農林水産省の厳しい検査と規定に合格したものだけが販売されています。
万が一農薬が残留していたとしても、健康には害はありません。
それでもどうしても気になる場合は、国産の全粒粉や無農薬の全粒粉を選ぶようにすると安心です。
参考:
残留農薬|厚生労働省
パンにグリホサートが残留していると聞きましたが、大丈夫ですか?
全粒粉パンの効果は全粒粉100パーセントの方が高い
全粒粉パンは、
全粒粉の割合が高いほど効果が高い
全粒粉パンのメリットやダイエット効果は、材料のひとつである全粒粉によるものです。
そのため、同じ全粒粉パンでも全粒粉の割合が多いパンの方が得られる効果が高くなります。
しかし、市販の全粒粉パンは全粒粉の割合が20%以下のものがほとんどです。
小麦粉の割合が多いと、せっかく健康やダイエットのために全粒粉パンを選んでも『GI値が低い』『食べ応えがある』などのメリットが得られなくなってしまいます。
ダイエットや健康のために全粒粉パンを取り入れるなら、全粒粉の割合を自由に調節できる手作りがオススメです。
ダイエットには全粒粉100%がおすすめ!全粒粉パンのレシピ
レシピ:HB☆100%全粒粉メープルシロップパン
このレシピではホームベーカリーを使用しています。
全粒粉100%でもフワフワに膨らむパンレシピです。
砂糖の代わりにメープルシロップを使用しているため、小麦粉・砂糖のみ使用したパンより栄養価が高くなります。
レシピ:全粒粉100%パン_早焼きで(HB)
このレシピではホームベーカリーを使用しています。
メーカー推奨の全粒粉コースを使わなくてももふかふかに仕上がります。
材料を入れて焼くだけですのでとても簡単に焼くことが出来ます!
全粒粉とごま油の香ばしさを楽しめます。
レシピ:サンドイッチに最適♪全粒粉の角食パン
砂糖・バター不使用のずっしりとした全粒粉パンのレシピです。
噛み応えと腹持ちがしっかりあるのでダイエット中に食べるパンとして最適ですね。
サンドイッチにすれば一食のボリュームにも満足出来そうです!
レシピ:全粒粉100%のまるパン
素朴な味わいを楽しめる全粒粉100%のパンレシピです。
中にあんこを入れてあんぱんにしたり、サンドイッチにしてアレンジも自在。
噛みごたえもしっかりあって、噛めば噛むほど香ばしさが広がります!
ダイエット中に食べられる全粒粉クッキーのレシピ
レシピ:全粒粉100%クッキー
卵・バター不使用で素朴な味わいが楽しめるクッキーレシピです。
ザクザクとした食感で噛みごたえも十分!
罪悪感も少ないおやつです。
ナッツやごまを入れれば、更に香ばしさを味わえそうですね。
レシピ:マクロビ風 100%全粒粉クッキー
全粒粉100%で混ぜるだけ、スプーンで整えるだけの超カンタンレシピ。
てんさい糖、オリーブオイルと、体に良い材料を使っているのも嬉しいポイントです。
手作りにピッタリ!富澤商店で買える国産全粒粉
全粒粉パンの手作りにチャレンジするなら、製パン用やパン作りにオススメされているものを選ぶと作りやすくなります。
使われている小麦の品種によって向いているパンも異なるので、作ってみたいパンに向いている品種のものを選ぶのもポイントです。
全粒粉パンの効果についてまとめ
この記事では「全粒粉パンの効果」についてまとめました。
全粒粉パンの嬉しい効果としては、ダイエットや健康維持に役立つという点です。
全粒粉は小麦の胚乳・表皮・胚芽を丸ごと製粉したもの。
そんな全粒粉でつくられたパンは、食パンに比べて、食物繊維・ビタミン・カリウム・鉄分などの栄養素がグッと多く含まれています。
そのため、全粒粉パンを食べると、腸内環境を整えたり、血糖値の急上昇が防げたりと健康面によい効果が期待できるのです。
一方、気になる点としては、フィチン酸や残留農薬などの付着の心配があることです。
どれも通常の食事では健康に害はないものばかりですが、気になる方は基準値や摂取量をよく調べてから食べると安心です。
全粒粉パンには小麦粉パンに比べて、体に良いと言われる要素は多くありますが、その効果には個人差が生じることも。
体調面を考慮しつつ、全粒粉パンを味わってみてくださいね。