ジョコビッチとグルテンフリーの食事/小麦粉アレルギーとセリアック病

目次

ジョコビッチが行った「グルテンフリー」の食事法とは/グルテンとは何?

ジョコビッチが行った「グルテンフリー」の食事法とは

テニスプレーヤーのジョコビッチが実践したグルテンフリーな食事は、ただグルテンだけを制限するのではなく健康面や栄養バランスも考えたものです。
例えばたんぱく質補給のための肉や魚なら、脂質が少なく栄養価が高い魚や鶏肉、七面鳥を使います。
糖質制限としてはベリーなど甘いフルーツを食べすぎないように注意したり、炭水化物の摂取も制限しました。

しかし彼は穀類を完全に排除したわけではありません。
グルテンを含まないオート麦や玄米、ソバ粉などを活用することで、食の幅を広げました。
ナッツや豆類も多く活用し、ピーナツやカボチャの種、ヒマワリの種なども積極的に摂取したのです。
ジョコビッチは、これらの食材をオリーブオイルなどで炒めて調理したりハーブで味付けするなどして食事としていました。

この結果彼はこれまで抱えていた慢性的な体調不良から解放されただけでなく、代謝を活性化することによってスポーツにおいても大きな成果を出すことができました。

そもそもグルテンとはどんなもの?

グルテンは小麦類に多く含まれているたんぱく質の一種です。
触感をモチモチにしたりふわふわにする作用があるほか、量を増やしたり複数の物質のつなぎとしても作用します。

しかし小麦はアレルギーを引き起こしやすいという性質があります。
小麦に対してアレルギーを持つ人はとても多く、程度がひどくなければ無自覚の人も少なくありません。
そうした場合には、理由が分からない慢性的な体調不良やトラブルに悩まされることもあります。

グルテンフリーと糖質制限の違い

グルテンフリーとはたんぱく質のグルテンのみを制限するという食事方法です。
炭水化物や糖質を制限する糖質制限とは異なります。
例えばグルテンフリーでは、グルテンを含まない米粉を代替として使うことができます。
しかし米粉は米を原料としており炭水化物を多く含む食材です。
そのため糖質制限においては米粉はNGな食材となるのです。

ジョコビッチの食事法で有名!グルテンはどの小麦粉に含まれる?/グルテンフリーの効果

グルテンの含有が多いのは強力粉

小麦粉にはいくつかの種類がありますが、その中でもグルテン含有量が多いのは強力粉です。
薄力粉のグルテン含有量が6.5%~8.5%程度なのに対して、強力粉では11.5%~13%程度も含まれています。

グルテン含有量が多いということは生地の弾性が高いということです。
この弾性を利用して、強力粉は主にパスタや中華麺、またパンなどに利用されています。

グルテンフリーの効果1.体質改善

グルテンフリーな生活をするとこれまでグルテンによって受けていたダメージから解放されます。
その結果胃腸の調子がよくなる人は多いです。
便秘や下痢が起こりづらくなったり、ガスがたまらなくなったり、腹痛も減るでしょう。
体質改善という点は大きな効果が期待できます。

これまでグルテンによって様々な体調不良を抱えていた人にとっては、体質改善効果を大きく実感できるでしょう。
ただしグルテンに対してアレルギーを持っていない人だと、大きな変化を感じることは少ないことが多いです。

グルテンフリーの効果2 .ダイエット

グルテンフリーはダイエットとは直接的な関係はありません。
しかし小麦粉を原料とする食品には様々なものがあり、その中にはスイーツなど糖質を多く含むものがたくさんあります。

またグルテンは唐揚げ粉やパン粉にも含まれています。
グルテンフリーな生活によって揚げ物を控えると脂質摂取も制限できるでしょう。
小麦を含む食品を制限することが糖質や脂質の制限にもつながり、間接的にダイエット効果を得ることができます。

グルテンフリーの効果3.美肌

グルテンフリーな生活は美肌効果もあります。
これまで腸に負担をかけていたグルテンを制限することによって、腸内環境が大きく改善されます。
その結果、肌の糖化を防ぐことができたり老廃物や毒素がたまりづらい体内環境へと近づきます。
体の隅々まで十分な酸素や栄養成分が届くようになることで、肌細胞の水分量がアップしたりくすみにくい肌を手に入れることができます。

ジョコビッチが推奨する「グルテンフリー」はセリアック病に効果ある?

日本でも増加中!?セリアック病とは

セリアック病は免疫系疾患の一つで、グルテンへ体がアレルギー反応を起こしてしまう病気です。
グルテンを摂取すると免疫細胞が自身の腸壁を攻撃してしまい、腸の粘膜著しく損傷を受けて機能低下します。
重度になると死のリスクがあるため、厳重な食事制限によってグルテンを体内に摂取しない食事療法が必要です。

この病気は大人になってから発症することが多いという特徴があります。
生活習慣や食生活の偏りが原因となることもあるのです。

ジョコビッチが患っていた「グルテン不耐症」とは

グルテン不耐症はセリアック病の症状とよく似た症状があらわれるものですが、緊急性は少ないという特徴があります。
ジョコビッチが患っていたのもグルテン不耐症です。
普段の食生活の中でグルテンを制限することで対応することができる疾患です。

グルテン不耐症は症状が軽度の場合には本人が自覚しないことが少なくありません。

グルテンフリーの食事法を行うとどうなるのか

グルテンフリーな食事法を行うと、グルテンに対してアレルギーを抱えている人なら大きな体調改善効果が表れます。
下痢や便秘が改善できたりガスがたまりづらくなると感じる人は多いです。
また、慢性的な肌トラブルやアトピーが改善できた人もたくさんいます。
その他にも集中力がアップして疲れにくくなったり、朝の目覚めが良くなるなど、全身の様々な器官や機能で健康効果や美容効果を感じることができます。

ジョコビッチも苦しんだ!グルテンによるアレルギー症状/小麦アレルギーとの違い

小麦はアレルギーを引き起こす3大食品の一つ

近年増えている食物アレルギーですが、食品によってアレルギーを引き起こすリスクは異なります。
アレルギーの原因となりやすい卵や乳製品に加えて、小麦もまたアレルギーのリスクが高い食品の一つとなっています。

小麦アレルギーの特徴

小麦アレルギーは小麦を摂取して数分以内にアレルギー反応が現れます。
吐き気や下痢、口やのどの痛みといった消化器系に症状が出る人は多いです。
重度になると呼吸困難のようなアナフィラキシーショックになるリスクもあるため、注意しなければいけません。
その他にも蕁麻疹や肌のかぶれなど皮膚に症状が出ることもあります。

グルテンアレルギーの特徴

小麦アレルギーの一種であるグルテンアレルギーは、グルテンというたんぱく質に対して起こるアレルギー反応です。
起こる症状は小麦アレルギーとよく似ています。
症状が軽度だと無自覚なことが多く、慢性的な便秘や下痢に悩まされたり食後にガスがたまりやすいなどのトラブルが起こりやすくなります。
また慢性的な皮膚トラブルも起こりやすく、アトピー性皮膚炎や肌荒れも原因にもなります。

その他には、ブレインフォグや精神的な疲労などもグルテンアレルギーによる症状です。

ジョコビッチの本で話題「グルテンフリー」の食生活まとめ/注意点

ジョコビッチが実施したグルテンフリーの具体的な内容

ジョコビッチが実施したグルテンフリーの食生活には、低糖質・低脂質・高たんぱくという特徴があります。
グルテンが含まれる食材を制限したうえで穀類には玄米やオート麦を活用しました。
肉なら鶏肉や七面鳥など高たんぱくで低脂質のものを選び、魚を多く摂取することもジョコビッチ式食生活の特徴です。

その他には糖質制限としてベリーなど甘いフルーツを食べすぎないように注意したり、野菜は炭水化物が少ない根菜やブロッコリーを多く活用しました。

これらの食材をオリーブオイルで炒めたり、ハーブやスパイスで味付けするのが、ジョコビッチが実施したグルテンフリーの食生活です。

健康面のサポートだけではなく、精神安定も期待できる

彼はこの食生活によってグルテンアレルギーから解放されただけでなく、集中力も高めて精神的な安定を手に入れることができました。
テニス選手だった彼はパフォーマンスや成績にも、グルテンフリーの効果を結果として出したのです。

グルテンフリーを実施する上での注意点

グルテンはたくさんの食材や調味料に含まれています。
そのため完全に排除することは難しいでしょう。
あまり細かい部分にはこだわりすぎず、まずは主食や間食から小麦粉食品を制限するというスタイルから始めましょう。

また小麦粉に含まれている栄養成分は別の食品で摂取する必要があります。
栄養バランスが偏らないように注意することも大切です。

ジョコビッチとグルテンについてまとめ

この記事では「ジョコビッチとグルテン」についてまとめました。
テニスプレーヤーのジョコビッチが実践したグルテンフリーは、ただグルテンを制限するのではなく健康面や栄養バランスも考えた食生活です。

例えばたんぱく質補給のために、脂質が少なく栄養価が高い魚や鶏肉を選びます。
その他には、甘いフルーツを食べすぎないように注意したり、炭水化物の摂取も制限したりしました。

ジョコビッチは、グルテンフリーの食生活を実施することで、グルテン不耐症を克服し、パフォーマンスを向上させることに成功しています。

ジョコビッチが取り組んだグルテンフリーの食生活は、アレルギー症状の緩和だけではなく、体質改善・ダイエット・美肌の効果も期待できます。
グルテンフリーに挑戦する場合は、主食や間食で、小麦粉食品を制限することから始めてみるとよいでしょう。

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